【Press Release】深海底に広がるプチスポット火山の活動範囲を鮮明に描き出す
- 9月9日
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― 調査船と「しんかい6500」を用いた統合音響観測による新時代の海底地質調査 ―
発表のポイント
■ 南鳥島南東沖で、研究調査船による広範囲に及ぶ音響観測と、有人潜水調査船「しんかい 6500」 による高い空間解像度の音響観測を組み合わせた、統合音響観測を実施しました。
■ 統合音響観測により、プチスポット火山が活動する海域の海底の地形と音響反射強度、海底下の 地質構造を可視化して、詳細な海底地質図を作成しました。
■ プチスポット火山の活動範囲を正確に特定することのできる、新しい海底地質調査法を開発しました。

研究概要
千葉工業大学 次世代海洋資源研究センターの町田嗣樹 上席研究員、海洋研究開発機構(金子純二 技術副主幹)、ビジオテックス株式会社(猪瀬和広 代表取締役)、早稲田大学、ほかの共同研究グループは、研究調査船による広域音響観測と有人潜水船「しんかい6500」による高解像度音響観測を組み合わせることで、プチスポット火山の活動範囲を正確に特定できる新しい地質調査手法を開発しました。
プチスポット火山はマグマと海洋プレートが反応することにより、プレート全体が改変される現象を引き起こすことが知られています。改変されたプレートは沈み込み帯を通じて地球深部へと沈み込み、日本近海で発生する巨大地震の原因や地球内部での物質循環の理解に関わります。
本研究で提案する「プチスポット火山の活動範囲を正確に特定する地質調査手法」は、プレート改変現象にとどまらず、関連する地質現象の解明に寄与する革新的な技術となることが期待されます。
ビジオテックスの役割
本研究においてビジオテックスは、解析技術(SonarWiz)の提供を通じてデータ高精度化と効率的な解析作業に貢献しました。
当社は今後も、海洋科学研究の発展を支援し、持続可能な社会づくりに向けて技術協力を進めてまいります。
■ 論文情報本成果は Springer Nature 社が発行する科学誌 Scientific Reports に掲載されます。
DOI: 10.1038/s41598-025-15806-y
■ 共同研究機関
千葉工業大学 次世代海洋資源研究センター
海洋研究開発機構(JAMSTEC)
早稲田大学
ビジオテックス株式会社
■ 詳細資料
詳しくは以下の資料をご覧ください。
